愛するものがありません、見つけたい

誰にも選ばれたことがありません

六畳トマト、生まれました

生まれたと言っても、本当は広島という地方都市生まれです。

今は都内の某所六畳1Kにひっそりと住んでいる、根暗な女でございます。

 

趣味がなければ好きなものもない、たまにラジオをきいて古本を読み、そうして日々を過ごしています。

そのせいか友達も陽気な人たちほどは少なく、むしろ自分と接する人は頭がおかしいと感じて自分から関係を断ち切ることが多いです。

 

そうそう、今回話したいのは私のトマトという名前について。

一人暮らしを今年上京してはじめて経験しているのですが、トマト缶のその実用性の高さたるや、ご存知でしょうか。

初めの頃は「よっしゃやったるで!」と意気込み、近くのスーパーで野菜やキノコを買って作り置きおかずを自炊し、会社へは持参のお弁当、夜はお弁当のおかずの残りを突く毎日でした。

それがたまに、「ああ今日はもうちょっと眠りたいな」なんてナメくさった朝を迎え初め、とうとうお昼を会社近くのコンビニで買うようになったのですが、その美味しさ、驚くほど進化したように感じました。

 

実家暮らしの頃は、母はそこまで料理が上手な方でもなく、「食えりゃいい」くらいの姿勢で家族みんなが食卓を囲んでいました。

そうそう、うちの家族は結構ドライで、兄がストーカー被害に遭い、そのせいで母が体調を崩してご飯を用意できない時があったのです。瀬尾まいこの本なんかで出てきそうな設定ですが、六畳トマトの家庭の話です。

中学生だった私は母の財布から毎日お金をもらって、三食の食事を自分で用意していました。兄は当時バイトをしていたのでバイト代があったし、父は自分で働いたお金があったので、無一文の子供は私だけだったのです。

お金をもらう時は寝ている母に声をかけて「千円もらうね」「ああ、はい」なんて一言二言やり取りをして、学校へ向かっていました。

 

通っていた中学校の途中には、広島特有の「ポプラ」というコンビニしかありませんでした。特徴といえば、ポプラの陳列棚に並んでいるお弁当はどれもおかずしか入っておらず、それをレジへ持っていくとバックで炊きたての白ご飯を「これでもか」というくらい入れてくれるのです。

私はというと当時そこまで食欲旺盛な方ではなかったし、とにかくお金を余らせて「千円もらうね」のやり取りをどうにか回避しようとしていました。

朝は六枚切りの食パンを配分していたので、通学途中に買わなければならないのはお昼ご飯のみ。先も行ったようにポプラはお弁当がとても好評だったのですが、私がよく選んでいたのは「バターフランス」でした。

 

バターフランスは、細めのフランスパンに切り込みがあり、砂糖入りの甘いバターが挟んであるものです。それが1本120円そこらだったのでよくそれをお昼ご飯に持って行っていました。

それがまあどハマりしてしまいまして。甘いジャリジャリとしたシュガーバターのクリームがまあ美味しいこと。フランスパンは少し硬くて、よく噛まないといけないのでお腹もよく膨れました。120円で色々メリットを感じた訳です。

 

そんなバターフランスに慣れてきた頃、クラスにはチビの不良の松阪くんという男の子がいました。松阪くんはいわゆるちゃんとした不良で、「イキってる」だけじゃなくちゃんと他校と喧嘩もするような人でした。たまにお昼くらいに登校してくる松阪くんは、クラスに少し顔を出してどこかへ行ってしまうことがほとんどだったのですが、ある日私は松阪くんに声をかけられます。

確認ですが、松阪くんは不良で、私は根暗です。ほとんど面識もありません。

 

「お前昼飯それだけなん」

「ああ、はい」

 

「千円もらうね」という私に返す母の言葉と全く同じに返してしまい、別にそこから何かあるわけでもありませんでしたが、子供なりに「バターフランスだけだと不良にさえ心配されるのか」と思ったわけです。

それで次の日からポプラではバターフランスではなく、小さめのお弁当やサンドイッチを買うようになりました。そうして、意外とコンビニのお弁当も美味しいということに気づいたのです。多分きっとおそらく松阪くんのおかげで。元気かなあ。

フェイスブックで探したらドチャクソそっくりな子供産まれてた。おめでとう。

 

それから母の体調も良くなり、キッチンに立てるようになってからはコンビニ弁当生活からも解放され、行ってしまえばコンビニ弁当と疎遠な生活を送っていたのですが、いよいよ一人暮らしをして自炊に疲れた頃、またトントンとノックしてきたのです。

私の家のすぐ近く、徒歩1分半径くらいにコンビニが二軒あるのですが、私はもっぱらセブンイレブンを利用しています。東京はコンビニのスタッフさんに海外の方がいることが多いですね、毎日国際交流している気分です。

※ちなみに会社近くのコンビニのスタッフは塩対応の鬼のような人がいます。

 

そうしてコンビニ弁当にまたハマった私は、結構な頻度でコンビニ弁当を食べ、食生活が荒れ始めました。20を超えたら食生活ってもろ体調に出てくるんですね。

それから色々調べた私がたどり着いたのが「デトックススープ」です。好きな野菜やキノコをトマト缶と一緒にクツクツ似て、コンソメをひとかけ入れてもうクツクツ。1週間はそれで過ごせます。オススメはデルモンテのトマト缶、近くの西友では128円でした。

 

そんなわけで、六畳1Kに暮らす根暗な私が、友達もいないのでこうしてブログに書き始めるのを思いついたわけです。

六畳トマト、ここに生誕!わーい!