愛するものがありません、見つけたい

誰にも選ばれたことがありません

肩書きを失うと言うこと

無職。

肩書きを失うと言うことは、生きる意味を失うことだと思う。

 

わたしは日本人で、女性で、いろいろな肩書きを持っているけれど、普通の人間と呼ばれる肩書きは少ない。

 

誰からも必要とされていないこと、社会から必要とされていないこと、緩やかに確実に時間だけはすぎていくこと。わたしは最近それを人生の消費と呼んでいる。

 

せっかく先祖の方々から受け継いだ命を、わたしは真っ当に生きていくことができない。申し訳ない気持ちでいっぱいで、でも死ぬこともできない。

 

もう大好きな両親を悲しませたくない。呆れさせたくない。わたしのせいで家族の和を乱したくない。でも動けない、頼れない、そうして一人ぼっちになっていく。

 

社会に埋もれいく孤独というのは、なぜこんなにも寂しく、切ないものなんだろう。

 

何も生み出していないのに、食欲や物欲はあって、家計簿をつけていても自分に腹がたつ。何の役にも立っていないのに、わたしは一丁前に欲しがる。

普通の生き方から外れてしまった。両親にいっぱい心配をかけてしまっている。早くこのサイクルから抜け出したいのに、普通ってどうやったら取り戻せる?

 

母さん、父さん、あなたたちの思うような素敵な娘になれなくてごめんなさい。

愛することは自由にすることなんですよね

あちらから会おうと言ってくれた約束も、こちらから会おうと言った約束も、すべて駄目になりました。そんなもんです、人生。

 

人生で片付けてしまうとどうにもならないけれど、わたしは今きっと頑張る分野がそこではなかったと言う神様のお示しなのかもしれないです。

 

また3ヶ月後くらいにひょろっと連絡がきて、ホイホイついていくような人間なのでしょうね。

 

誰にも必要とされないってこんなにも苦しいことなんですね。タバコの吸う量は増えるし、悪循環に陥っています。

わたしはわたしを幸せにしてあげないといけない。誰かにもらうものではないはず。

 

愛することは誰かを、そしてわたしを、自由にしてあげることなんだろうね。

決戦の金曜日

うまくいくかは未知数だけど、あしたの面接を頑張るしかない。

でも運命に引き寄せられている気がする。

 

退職の理由は、日常的なパワハラと、セクハラ接待でした。

そんなことおっぴろげに言えるわけもなく、日本人特有の美徳の精神に基づいて伝えるしかない。

 

セカンドレイプってこう言うことなんでしょうね。

 

わたしは、健康的に意義のあることをやりたいだけなんです。

社会を良くするために、社会構造に埋もれた見えない人たちを掬ってあげたい。その考えるためにわたしは人生を消費したい、時間を使いたい。

 

それだけなんです。

どうか。

何者にもなれない私

春の木漏れ日の中で、きみの優しさに埋もれていたぼくは弱虫だったんだよね。

 

森田童子の「ぼくたちの失敗」を聴くときは必ず落ち込みたいときだ。落ち込んでいる時でもなく、ただひたすらに自分を閉じ込めておきたい感情が湧き上がるときだ。

 

今日、と言うか昨日、退職後初めての転職活動で面接に行ってきた。

可もなく不可もなく、と言う印象だったが、本当にこれが私の一番やりたいことかと言われれば多分そうだと思うけど、でも実力が伴っているかと言われれば自信がない。

文章力も飛び抜けて長けているわけでもなく、ジェンダーに関して突出した知識があるわけでもない。ただのいち当事者なだけだ。

 

でも文章を読むことや感じることは好きだ。それは多分自信がある。

次は上長予定の人との面接だ。どうなるかわからない、どう転ぶか予想もできない、突っぱね返されるかもしれない。でも私にはもう駒がない。

 

選択肢を狭めているのは私自身なのだろうか。

わからない、わからない、わからないと自問自答するばかりの日々である。

 

私は生きたいように生きられている?

答えられない。

3度目のターニングポイント

とうとう退職の旨を伝えた。

長かった。これまでを振り返ってみたい。

 

12月に入社して、はじめからみんなの期待が高かった。前任もとても能力のある人で、けれど気遣いは全くできなかったからそこのカバーも私に期待された。入社して初月だったから、少し失敗しても笑って許してくれた。これから覚えていけばいいよって。

それから1月、2月となり、任される仕事がどんどん増えて、時間に追われる日々となった。平日は通常通りの仕事をして、土日も常に会社の携帯を手放せない。今思うとON/OFFの切り替えが全くできていない生活が辛かったんだと思う。

3月頃からイベントの準備や仕事がもっと増えて、「なんでこんなこともわかんねえんだよ」「前に言ったじゃん」「察しろよそれくらい」、そんな言葉が増えて来た気がする。それでも「私が出来損ないだから」「気遣いができないから」とひたすら謝って、どうにか認めてもらおうと頑張った。

4月、大型のイベントに出張した時、夜遅くまで準備をしていた時、とうとう大声で私の名前を呼び捨てにされた時、「あ、無理な人だな」と思った。それもあったし、深夜過ぎての準備なのに毎日毎晩居酒屋で接待するのもきつかった。相手先の女の子とも「深夜1時に終了してそこから居酒屋ってやばいよね」なんて話しながらも、私たちには拒否する権力はないからついて行くしかなかった。結局毎回3時くらいにホテルに帰って朝は7時集合とかだから、「3時間くらいしか休めねえ〜」とか言ってたのを聞いて「ばかじゃねえの?」って思った。

それから5月を過ぎて体調を崩すことが多くなった。ずっと熱が下がらない。食事をしてもすぐ吐いてしまう。でもこれは私が頑張っている証、体がまだ追いついてないんだと思って休み休み頑張った、怒鳴られながらも、自己肯定感がゼロになりながらも「絶対にやめてやるもんか」「ここでやめたら負けだ」と思ってしがみついていた。

 

そんな時、仲の良かった先輩が一人急に退職した。病んでいた。気づいていたけど、気づけなかった。その先輩について「あいつ診断書とか持って来たんですよ」「うちでダメだったらどこもダメっすよね」なんて取引先に愚痴っているのを聞いて、心底軽蔑した。

 

そしてまた仲の良かった女の先輩もやめた。彼女は会社ではぶられていた。仕事が回ってこなかった。影で悪口を言われ、メンバーがその女の先輩のことをひどい言葉で悪口を言っていたのをつい見かけたことがある。何も言えなかった。最後まで彼女は空気のような存在で去って言った。

 

そして私は今日、退職の旨を伝えた。このまま続けたら、自分で死ぬか過労死のどちらかだと思った。ベッドに体が縫い付けられたように起き上がれなかった。一番心配をかけたくなかった母に連絡した。はじめは事情を説明していなかったから、「もう少し続けてみたら」とはいわれた。ちゃんと説明したら「早く辞めるべき」と言ってくれた。客観視してくれる存在は大切だと思った。

 

昔話を聞いた。私が生まれて間もないころ、慣れない職場で父がノイローゼになったらしい。私と同じように、真面目で不器用で抱え込んでしまう父は、多忙ゆえに毎日同じ食事を一食しか取れず、体の不調が出て来て、しまいには「死にたい」と言うようになったそうだ。そんな父を見て、幼い兄と生まれたばかりの私を抱えた母は「職場であなたの代わりはいくらでもいるけど、この家族で代わりはいない。私が話をつけてくるから上司の名前を教えて」と伝えたらしい。なんて強い人なんだと思った。流石に父も

「それはやめて」と慌てて、自分で異動届を出した。何も考えていないと思っていた父にも、そんな苦労した時があったと思うと、私は母と父の娘なんだなあと思った。

 

長くなったけれど、私は今日も生きている。

さっき、冷蔵庫に放置したままの食器が洗えた。綺麗になったのと同時に、これまで汚れたまま放置してしまったいたことに後悔した。それだけ自炊ができていないんだと思った。

 

これからどうなるかはわからない。時の流れに身を任せ、たゆたうように生きて行くしかない。

大人になった日

半年前にマッチングアプリで知り合って1月に一度映画デートした男性から、メッセージがきた。私の勉強している分野について話を聞きたいのと、面白い映画があるから一緒に見ないかと。

 

だめ男の件もあり、恋愛はしばらくいいかなと思っていた矢先。映画デートならまあ何も発展しなくても楽しいかなと思い、本当に映画を見るだけと思い承諾の返事をした。

 

それからよく連絡が来るようになり、「こっちが誘ったから」とすべての支払いを済ませてくれた。そういう紳士な部分に優しさを感じたまま、当日を迎えた。

向こうの都合で少し会うのが遅くなり、映画館の場所で迷っていて「もう帰ろうかな」なんて弱気になっていた私を見つけて呼びかけてくれたのも彼だった。

 

それから二人で急ぎ足でシアターに向かい、座ると同時に映画が始まった。本当にギリギリだった。世相を表したキャッチーなタイミングで作品を見れて本当に良くて、身終えた私たちは近くの居酒屋に入ることになった。

少し年の差があるけれど、二人とも遠慮なく心地よい感じで会話ができていたと思う。価値観や視点が近くて、下手に着飾ることなく話すことができたのが嬉しかった。終電は二人とも同じくらいの時刻だったけど「最悪タクシーで帰るので大丈夫」と伝えて、お店のラストオーダーまでい続けた。

 

それから、おうちへ行くことになった。

「前は入れてくれなかったのにどうして?」と聞いたら「あの時迎えてたら、そういうことにすぐなっちゃってたでしょ。それは良くないなと思ってあの時は断ったんだ」という言葉で、この人は本当に優しい人だなと思った。

タバコを買って、彼は朝ごはんを買って、タクシーで彼の家に向かった。「手を繋いでいい?」って聞いたら、繋いでくれた。冷たい私の手と、暖かい彼の手が嬉しかった。

 

おうちについて、彼の作品を見せてくれた。とても強い作品だった。「この部分はどうして腕がないの?」と聞いたら「よく気づいたね」と感心してくれた。それから彼が先にお風呂に入って、私もお風呂を借りた。シャワーだけで良いかなと思ったけど、ほかほかの湯船が私を誘ったので、チャポンと浸かった。彼が書いたらしい富士山の絵が優しくて好きだった。

 

それからベッドに二人で入って、抱きしめられた。もっとこっちにおいでって。私が今だと思い、初めてなことを打ち明けた。そうしたら引くこともなく、丁寧に丁寧に扱ってくれた。とても幸せな時間だった。何度も彼に「私、変じゃない?」と聞いて「変じゃないよ」と言ってくれた。嬉しかった。痛みさえも心地よかった。

 

それから何度か寝て、行為をして、また寝てを繰り返し、鳥のさえずりで朝を感じたのは久しぶりだった。それから二人で起きて、当時タイムリーな会見を見ながら朝ごはんを食べた。はんぶんこしてくれたのが嬉しかった。

 

それから最寄りまで送ってくれて、もう会っていない。

連絡はしているけれど、次に会う予定の日も決めたけれど、すぐに会いたいと思ってしまう。子供みたいな私を許して欲しい。

 

仕事で悩んで、彼が忙しいと知っていながらつい連絡してしまった。まだ付き合っているわけでもないのに。求めていた答えとは違って、少し悲しくなったけれど、その通りに動いて見ると心が落ち着いた。依存先を増やすと楽になると本当に思った。

 

心配をかけてしまったことや、私たちの関係が曖昧なこと、あんまり急ぎ過ぎても良くないから、次会おうと言っている日まで私からは連絡は控えようと思った。

どう転んでも、私には素敵な人だったと思う。

君に任せるよ

3月にキスをしてから、久々にあったあなたは随分酔っていた。

 

土曜日の夜20時間際、急にインスタのDMからメッセージが来て一瞬にして心臓がスピードを上げていったのを覚えている。

メッセージは2件来ていて「今からこの駅で飲もう」「返事くるまで10分待つ」って、どんな横暴な野郎なんだと正直びっくりしたけど、即レスで「行きます」って返事した。お風呂に入ってなくて後悔したけど、速攻でシャワーを浴びてサッと化粧して下着と服を着替えて、夜の街に飛び出した。

 

黒猫チェルシーを聴きながら、脈打つ鼓動にときめきながらも冷静な自分がいた。どんな顔して会えばいいんだろう、前キスしたこと、今日話すのかな、とか。そうこうしているうちに待ち合わせの駅について、改札を抜ける前からもう見つけてしまった。改札の丁度真向かいに、柱にもたれかかってずっとこっちを見ている彼を見つけた。嬉しくて、「あ、やっぱりこれ本物だ」と。ギリギリまで気づかないふりをして、目があって、笑った。いつもみたいに「30分でこれると思わないでくださいよ」「ふっ軽ナメんな」とか笑い飛ばして、ちゃんと会話ができていることが嬉しかった。

 

ずっとあなたは私に対して「its up to you」君に任せるよって言って、どのお店に入るのかとか正直プレッシャーだった。話す内容もあんまりちゃんと聞いてない気がして、実はそんなに楽しくなかった。怖かった。呼ばれて来たのになんだこの仕打ちはとも思った。結局お代は全部私が払って、貯金残高も見られて「結構貯めてるね」と驚かれたりはしたけど、多分もう覚えてないんだろうな。

 

チャンジャとか、お刺身とか、いろんなものを私にあーんして食べさせてくれた。前はそんなことしてくれなかった気がするけど。

それから「ピンサロ一緒に行く?」「◯◯っていいおっぱいしてるよね。DかFはあるでしょ」って言われたり、おっぱい揉まれたり、後ろからギュって抱きしめられたり、羽交い締めにされたり、髪をわしゃわしゃされてせっかく結んだ髪も何回も結び直して。

「◯◯、ホテルで一晩過ごす?」「イマラチオくらいならしてあげるよ」って言われて、正直戸惑ってた。なんでそんなことが言えるんだろうって。

 

でも後々考えて、あの時私が応じていれば、ワンちゃんはあったんだろうなと、私はいつも選択を間違えるやつだなあと思った。

 

しまいには「つまんない女になったね」って言われて。散々。

急な呼び出しにも応えて、お金も全部支払って、痛いことにも耐えて、私はなんでこんなに頑張ってるんだろう、好きではなくもう執着なんだと思う。

 

そのあと、駅が近くに見えたのが嫌で、「バイバイじゃあね」って言ったら、彼はもう人混みに消えてしまった。前みたいに曲がり角を曲がると待っててくると思ってたのに、もういなくて。駅の入り口にも彼らしい人影は見えなくて。それがとても悲しくなって、コインパーキングで一人で泣きながらタバコ吸ってたら、先客の黒人に話しかけられた。

 

「泣かないでよ」「どうしたの」「大丈夫?」全部カタコトだったけど、それが優しかった。友達のBARがあるから、おごってあげるから音楽聴いて踊って忘れようよって言われて、僅かな正気を保って「殺されないかな、薬とか盛られないかな」と思ったけど、もうどうにでもなれって思って店に入った。

 

結論、とてもいい店で、お客さんたちもいい人たちばかりだった。泣いている私を慰めてくれて、暗がりでよく見えない私を可愛い可愛いと褒めてくれて、何度か泣きそうになった。可愛いって言って欲しかったのは彼にだったんだなって。

 

それから黒人となんやかんやディープキスをしてしまった。なんども。海外の人のキスってめちゃくちゃ長いんだなって思った。でも全然気持ち良くならなかった。

 

彼が良かった。全部彼が良かった。